お父さんスイッチ

うちの娘はおとうさんスイッチを持っている

保育園の頃は お菓子の箱に鉛筆をアンテナ代わりにした自家製 

それを動かすと、俺が何でもやってくれるスイッチらしい

「本当だ!」

やらされてしまう

なぜだろう?

あの頃の箱はもうないが、未だどこかに隠し持っているに違いない

たかが牛乳を飲むだけでも、俺に継がせる

マグカップを指でチンチン!と 俺を見続ける

「何様だ⁉」と言いつつ入れている俺がいる

「晩酌か!」

アイスを食べる時のスプーンも、俺が取って食べていると
蓋を開け俺の手元を見続け 鼻を膨らます

「自分で取れよ」と言っても俺からスプーンを奪いとる

朝食はもっとひどい

米に、鮭 卵 ごま 色々混ぜさせ、海苔を出し 「巻け」と俺の前に差し出す
一言 「まき まき」

ただのわがママ

俺はパパ

どこにスイッチがあるんだ?

学校からたまに帰ってくるとはいえ 横須賀から横浜
嫁は車で送り迎え お母さんスイッチまで持っていやがる

なんてやつだ

娘の部屋に入ってマジでスイッチを探したこともある

娘と1回デートに出ると5万はぶっとぶ

俺は穴の開いたパンツを履いているのに

なんとかしなくては

がんよりも強い おとうさんスイッチ

将来、士官として働いて行くのなら 使われる方の気持ちも覚えさせなくては

俺が退院して間もない頃でも、俺の頭のてっぺんに「頑張り屋さんスイッチ」があると決め
遊ぼうと押し続ける

嫁が言うには「がりちゃん甘いから」

そんなことはないはず

怒るとすごいはず

本当だ

嫁は脱ぐとすごいという

嘘だ

まっ いいか

娘が俺を使う才能を税務署に申告させたら 高い税金を取られるぞ

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お父さんスイッチ レプリカ

 

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