クレヨンから消えた色の名

この国ではピンとこないが、人種差別を思わせる「肌色」と言う呼び方

黒 黄 茶 色々あるが あの色だけ「肌色」というのはおかしい

ガキの頃 「なぜこれが肌色なのか?」疑問に思い図工の時間 先生に問いかけてみたら

一言 「ひねくれた子ね」   プイっと ケツを向けられた

学生時代 神保町で一冊の古本と出会い 

かなりの人が目を通したのか 穴があくほどボロボロ

そこに綴られた文字はまるでデモ行進をしているかのようで

次から次へと俺のやわな心を踏みつけていった

そこにはこう書かれている 公民権運動

「マーティン ルーサー キング ジュニア」

「私には夢がある 

それはいつの日か、私4人の幼い子供たちが 肌の色によってではなく 

人格そのものによって 評価される国に住むという夢がある」

1963/8/28 職と自由を求めるワシントン大行進が行われた時の演説

この言葉は 歌手 マヘリア ジャクソンが叫んだ 

「夢を話してやってマーティン」

キングはその場で考え 言葉を加えスピーチ

俺は、本や映画で知ることはできたが 知られざる世界 興味だけで終わっていたが 20代の時この言葉を肌で思い知らされる出来事が起こった

ニューヨークの間接照明しかない薄暗いバーで、現地スタッフ3人と飲んでいたらスタッフの背中に 何かが投げつけられ 

数人の白人の男たちから「GET OUT! YELLOW JAP!」と叫ばれ

タフな争いになった 銃社会での出来事 いまだにあの恐怖は忘れない

今や 肌の色の差別だけではない 感染症差別までが加わり これはこの国でも大きな問題となっていくに違いない

人間 人生という旅の目的は、きっと愛し合うことだと思う

人を傷つけることではなく どんな時でも助け合い 生きて行かなくては

この世に 短期か 長期滞在かは人それぞれだが 

ひとりぼっちで旅は終われない 

今や クレヨンも人の目に映るものほとんどの色があるそうだが 

見えない心の中の色が描けたら 人はもっと分かり合えるのに

だからこそ声をあげよう

 

 

 

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