龍が舞う

ハロウィンを極めた達人でも あの仮装をして、空を舞うことは出来まい

500年前、地球は丸いと笑いものにされた人間がいて

1960年代、宇宙人に遭遇したと病院に連れていかれた人間がいる

そして、2021  龍と出会ってしまった人間が身近にいた

忘れもしない2月3日、俺の誕生日 中国では旧正月 龍が舞う日

レコーディングから朝方帰宅、玄関口で待っていた女性の第一声が

「がりちゃん、夕べ12時過ぎ ベランダで星を見ていたら 空を舞う龍を見たの」

「真っ白な龍 全長20M位で ドラゴンボールも持っていた」

疲れ切った俺の体に、戦闘機パイロットが実践さながらの7Gをかけられ、

後ろからロックオンされ 鞭打たれるトークだが

一概に疑うこともできない理由(わけ)がある

その女性は、シックスセンスのように霊が見える人で、道を歩いていても、家の中でも

「あ」 「そこに立ってる」とか「付いて来る」とか 普通に言い出し 変な現象が起きたこともある

見たというのなら、本当に見たのだろうが 少しでも疑ったりすると

マグニチュード10が 容赦なく訪れ

そして、人間離れした解釈 理解の仕方 筋の通し方をフルに持ち合わせている

例えば、池に自分の大切にしている金の斧を落としてしまい、物語の筋を曲げてはいけないと

神様が 金の斧を持って現れたら素直にもらい 

結局 自分の金の斧と交換して帰って来るだけ

が、しかし後で自分の斧は24金で、神様の斧は18金と気づき 後悔しまくり 俺に当たる

本当に、見たのなら縁起がいい

龍は、幸福と未知の力を与えてくれるという

もし力を蓄えていたら、いい方向に使ってくれると幸いだが

俺の今後の人生に、支障があるような 無いような 不安がよぎる

やはり、「うそぴょん ジョークだよん」と言ってほしい

あの日見た夜空を舞う真っ白な龍 本当は

「いったんもめん」だったと

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