嘘はついていない 真実を隠していただけ
今日は盆入り
父母が年に一度の帰宅日
だが、今年は天国にいる二人がわざわざ足を向ける事はない
なぜならば、この世は地獄に変わっちまったから
毎年、両親に問いかけることが3つある
俺はうまく笑えていますか?
一人で歩けていますか?
俺はいつ……?
日を追うごとに 答えは聞こえづらくなっていく
ノイズしか聞こえてこない
地球も体も、レコード針の様にもう変えはありません
風が強すぎて、雨が降りすぎて、夜が長すぎて、人が泣きすぎて、
空は鉛色
海は高さを増し、山は崩れ、緑は燃え、体はさび付き、
全て人間がしでかした 見返り
人類は何と戦争をしているのだろう
もう、穏やかだったあの頃とは 音が違う
目で追う必要もない
音を聴けばわかる
人間の真実が びくついている音が….