妻は看病については、国際線のCAをやっていたせいかプロ並み
だが、 俺のマシンガントークや娘とのギャグのどつき合いには
ついてこれないタイプ
あーーー うーーーーと母音しか声の出ない俺に
この時はと言わんばかりにニコニコと含み笑顔で話しかける
「 何言ってるか さっぱり わかんなーーーい」
「字が汚くて読めなーーーい」って。 日常における復讐か。
後ろから 点滴刺してやろうかと何度も思った。
息子は、大学卒業前で忙しいのにもかかわらず、何度も来てくれたのはいいが
「さっ 今日は飲みに行こう。」と俺の心を踏んづけて帰る。
(頼もしくなってきたな)
娘は女性パイロット目指して大学の寮生活。めったに会えなく
俺の宝物のくせに、生意気。
入院中、この俺をおもちゃにしてスマホで写真を撮って絵をかいて遊んでいる。
10Fの窓を開けF15で飛んで行ってしまえと叫んだ(心の声)
揃って大人になっていく宝物だが、奴らは俺のことを今だ「がり」と呼びつけにして、年下扱い。
帰りに3人で「精神年齢小学生だよね」(俺のこと) と話していた。
今度来たら、車いすでひいてやる。
早く4人で鍋でも囲みたいなあ。
食べれなくなってから、はや1か月近く。