嫁の秋

日ごとに食べられるようになってきた今日この頃

嫁が「ごはん、がりちゃん何食べる?」と。
まだ喉と食道に詰まることがあり、完全ではないが、「秋の味覚がいいな」

さんま 栗ご飯 きのこ 秋茄子 でもきのこ類は噛み砕くのに一苦労
食道にもくっつき残る
医者からも食べない方がいいひとつと言われ、避けてきた

「私は後でいいから先食べちゃって」と軽くパン ベーコン サラダ しめにアイスでごちそうさん

部屋に戻りどれくらいの時間が経っただろうか

なんか煙たいな  いー匂いがするぞ
キッチンに言ってみると、松茸を焼いてる女がそこにいた

備長炭と一人用七輪 合羽橋で買ったちょっと高い菜箸をつかい 最高の食べ方を一人で
また、仏壇に置いてあった日本酒を飲みながらニコニコと食いしん坊万歳ごっこをしてやがる
(何だそれ~~~)

「だってガリちゃんキノコだめじゃん」「先生も言ってたし、大きいから無理
ア、えのきならあるよ。」
「細くていいかも」
「網から落ちちゃうじゃん アントニオえのきなんて食えるか」そういう問題じゃねえし
乗り突っ込みしてる場合か

俺が座ると嫁は松茸くんに集まれ集まれ、号令をかけ自分の方に行進させ出した。
松茸君たちは醤油のいい香りを残し 俺に背を向け去っていった

秋茄子は嫁に食わすなというが 嫁の体を冷やさないように、また美味しいから
と二つの意味があるが 松茸くんはまさに後者の方だろう
覚えてろ
回復したら一人で鼻から食ってやる
イブが出てくるまでこの世は男のものだった

fire hot glowing barbecue
ごちそうさまでした だって

 

 

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