おい 恋人でもないくせに、何時までつるむんだ
そろそろ教えろよ
YESか NOか
頭から毛布をかぶり 寝たふりをしている
シーツごとひっぺがし 2階の窓から追い出してやろうか
朝、目覚めたら 鏡を見てごらん
君(癌)の横には見方など一人もいないよ
二人いたら 一人にまとわりつくらしいね
寂しがり屋さんかい?
ここは、君(癌)が来るところではない
確かに、やんちゃな生活で 君(癌)を誘ったことは認める
縁結びの神の仕業ではない
だが、突然扉を開け土足で入って来るとは……
早く見つけてよかったが,、割としぶとく居座る
だからといって 灯りを消し 二人っきりでしんみり人生を振り返る暇はない
人生のレースにハンディなどいらない
背負っているつもりもない 君(癌)のことは詳しくは理解しないが
分かり合う必要性があるようだ
出会ってしまった日をなかったことにするのは難しい
忘れられる日が訪れないのも悔しすぎる 頬をつねる必要のない現実
カード遊びをしていても ジョーカーが出るだけでやるせない
PENを走らせている時、インクが滲むのを見るだけで
記念写真の中の君(癌)のグロテスクな姿を思い出す
人を苦しませることしか 能がないのか?
他に夢中になれることはないのか?
見知らぬ下町の問屋街なら引き取ってくれるだろうか
地元の BOOKOFF では1円の価値もつかず 突き返される
月金のゴミの日は遠慮しておこう ご近所さんに失礼だ
俺はかなりこの一年で強くなったぞ 君(癌)をがっかりさせるかもよ
生涯の伴侶は一人でいい
最後の最後の少し手前で 天と地に別れよう
いや、いち早く今 俺の世界から手を引け
もう一度聞いておくよ
YESか NOか