人間たちは身震いするほど夢に溺れ(一秒たりとも眠れず)
まるで頑固な水夫が遠い海で嵐に出会った時 そうするように
全く隙間のないビルとアスファルト一色の都会では、太陽が地面を照らさない
その影は次第に広がり 人の足元まで忍び寄り 行く先を惑わせ 歩幅まで制約する
太陽の明かりより 、LED が持て囃され 違った喜びに目をやられ
優しく暖かいお日様の光は、ペントハウスに住む人間たちだけに降り注ぐ
道玄坂のポスターには、リチウムイオン電池の発明ノーベル賞受賞 新しいエネルギーに万歳 と両手を上げている
一方、その横では石油でまとったゴミの山にお手上げ
捻じ曲げられた根拠のない建築物を建てるリズム
この時代は足の裏で感じる切れのない音に慣れるまで そう時間は費やさない
そんな周波を疑いもせず スマホから流れる裏付けもない唄に耳を奪われている若者たち
君たちはどこを見ている?
明日もここにいる?
スクランブル交差点で 迷子 になってはいないかい
実は俺も40年ぐらい前はここに入り浸っていた
待ち合わせをし 飯食って 3本500円の映画を見て 遊んで バイトして
目覚めたらハチ公と目があったりして
デビュー初ライブはエッグマン 初ホールは渋谷公会堂コンサート
忘れられないスタートだった
出来事も重ね並べたら NY タイムズスクエアまで届くだろう
ただ、ここまで大人の言いなりになって作られた街ではなかったのでは...
だから ビルの隙間から遠い明日を見ることができたような気がする