表示のない海原でも 細い糸のような航路がある
あのクルーズ船も、正しい道をたどり帰路についていたはずが
運命の羅針盤は 星を読むことができなかった
この国は、節目どきに大型船が来航すると 時空にしわがよる
あの黒船がそうだったように
「通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの細道じゃ…..」
人類はこの道をたどることを知っていたのかもしれない
今や、人間が足を踏み入れない けもの道だけが安全なのかも
動物が人間を嘲笑ってこう言っているよ 「ちょうど良かったじゃん」
ネット社会になり 4G 5G スマホに溺れ 画面越しの人生も悪くない
本性を暴かれず 中途半端な友情 愛情とも関わることもなく
テレワーク オンライン授業で肉体的いじめはなくなり
外出しなけりゃマスクもいらない お気に入りの香水も飾るだけでいい
ここからは 人間が気配を消して隠れて生きてゆく番だと
ひと気のない街は、ドブネズミがスクランブル交差点を渡り
カラスは地上に巣を作り 猫はハイウェイでごろ寝
アメリカでは、何万匹のひよこがバカ売れ 自給自足の旅支度
ひよこも半年経てば、にわ鶏になり 自由になった動物社会で羽を伸ばし
ガラガラな国道を滑走路代わりに 憧れていた大空へ飛び立てる
攻撃的な欧米は、土足文化で 家に足土産を持ち込む
マスク文化が根付く前に、土足文化が崩壊 畳もいいぞ 受け身ができる
人間の数だけ人工呼吸器が必要となるのはそう遠くない
太陽の下で思いっきり 酸素も吸えず ベッドの中から窓越しに
空気売りの「7つの少女が、御札を下げて」そっと通り過ぎてゆくのを眺めるだけ
日に日に進化してゆくウイルス 科学者 医師 新薬も置いてけぼり
ここまで来ても、今だこの国は、自由に街を歩き 電車に詰められ
見えないところでどんちゃん騒ぎ
他国のように「御用のないもの 通しゃせぬ」とはいかない法律
はぁ~
おかえりなさい 帰って来ましたね 楽しかったですか
Post を覗いてみて下さい
2枚のマスクとインビテーションカードが届いています
どこの誰から 何のカードか想像してみて下さい
「行きはよいよい 帰りは怖い 怖いながらも 通りゃんせ 通りゃんせ 」