渡したいもの

夜の後ろ盾のない昼の花火の様に あっけない結末が訪れた時

隣にいる人は 空を見上げてくれるだろうか

神様に、ピラミッドとツタンカーメンの黄金の棺をプレゼントするから

こっちへおいでと 手招きされても( いやよ )と言える生命力と

死者名簿を無くすおっちょこちょいで ちょんぼする死神を味方につけた俺が

唯一恐れていることは、踏ん張りようのない突然の THE END

余計なサプライズはいらない

無駄に長い寿命でもいい 日々カラッポでも 大好きな人と暮らしていけるなら…

ただそれだけ

と言ってしまうと 嘘になるが

こんなところが 夢のゴールじゃない

何事においても、ピリオドはつけず ?ハテナをつけておけば

希望というものは終わりがないが、 命というものには限界がある

そんな時、残された者に何を渡せるか きっと、限りなく マイナス ゼロに近い

ならば、こう伝えておこう

「一生懸命生きて 時々泣いて また笑って たくましく生きて それが 愛された人への礼儀だ」と

散々優しさを学んできたつもりだが、こんなおこがましい言葉しか渡せないようならば

まだまだ 時間が必要

もしも その日が訪れたなら もう少し一緒にいられ ほんの少し時間を稼げる

線香花火も悪くない

 

 

 

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