忘れ物をわざわざ取りに戻るタイプではないが、未来にそれを上回る価値あるものが存在する保証がないと知った時….
若きあの日手にした物は、形あるものではなく
光と影を通したかけがえのない物ばかり
手に入れたのも束の間 ほったらかして通り過ぎる
でかくて重かろうが それなりであろうが
ちぎって端っこでもいいから引きずってくれば、何かが変わっていたかも…
置いてきた場所が遠すぎて 取りに帰るには残された時間では足りなく
未だそこにある約束も無い
俺の曲の一節に こんな詩がある
「忘れてきたものは何? 宝石より眩しく 季節をひとつ増やしても一人だけじゃ探せない」
(白鶴CM曲)
人の心を踊らせるために 作り 見ていたが
同じ人なら 踊らにゃそんそんと 曲の重みを 「ずしん」 と実感
今や踊る側
忘れ物とは、人間が触れる全ての物
「上は命から 下はごみ」までの 思いやる優しさ
これが消えてしまうと えらいこっちゃ えらいこっちゃ ヨイヨイヨイヨイ
このまま忘れ物をため込み 寝ぼけた未来に手ブラで進めば
地獄の窯より熱くたぎった地球が、「上はごみから 下は人間」と順序を変え
居心地の悪くなった人間達が、失敗を取り戻そうと 急げは急ぐほど
時代の速さに目をやられ なんでもスピードを競うこの世界
人間の終わりも加速していく
未来の子供たちにはこう言葉を投げかけたい
朝 学校に見送るときと同じ
「忘れ物はない?」