季節を追いかけやって来る 鳥たちの歌を解説するならば
人生は速度ではなく 方向だ
方向を定めれば 速度は何の意味もない
と、まじな話を娘とした後 「卒業旅行 誰といったの?」と尋ねたら
一言「彼氏」
「な、なんだと~~~~~~」「聞いてねえぞ~~~~~~~~~」
卒業して、1日だけ家にいて、彼氏と旅行にGO
そのまま、あの同期の桜の木がある 広島 江田島 海上自衛隊幹部候補生学校
入校式へ 嫁は知っていてすっとぼけていた
入校式は前日から大雨 妖怪アメフラシが行ったせいだ
なぜ 俺だけ味噌っかすなんだ!
どんな男と旅行に行ったと 面と向かい大声で言ってやろうと思ったが
電話で話していたので、耳を傾けていたら「XXリン」と呼んでいたので
もう我慢できね~と 心の中で言ってやった
どこのドイツだベルリンか?
俺の心の開かずの間に住むヒットラーが目を覚まし 耳元でこうささやいた
もしも 彼女の夢や人生に支障をきたすことがあったなら、二人まで殺していいと
ならば俺はそいつを2回ぶっ殺す
1回で勘弁してくれ 散るのは覚悟と 情けを被ったら 半殺しを2回
足して1というのはどうだろうか
俺の友がその話を聞きつけ、「我らも参戦する」と志願してくる
同期の桜たちが後を絶たない
誰もが知っている強者揃いだ
男親というものは、 なんてむなしい生き物なのか つくづくそう思う