待つわ

「私 ま~つ~わ
いつまでもま~つ~わ」

と歌が聞こえてきそうな一日

今日は咽頭癌手術入院のオリエンテーションの日

11時半から先生の往診なので10時半入り
完全予約制なので一度も待ったことがなかったのだがこの日に限って12時13時14時と患者番号が表示されない

長い

腰 膝 足 背中が痛い
こんな日は初めてだ
いつ呼ばれるのかトイレにも行きづらい

あまりにも暇でおかしなことばかり考えたり
思い出したりする

10年間も検査を受けてきた私が一番よく見かけたおかしなことは
尿検査のコップに並々表面張力するほど入れ ゆっくり歩いてくるおじいちゃん
看護師さんが「ああっ」と後ろから追いかけて たまにこぼしながら
おじいちゃんは歩いている
束の間の笑い

俺の頭の中は【こぼさず何 メートル 歩けるか選手権大会】実況をしている自分がそこにいた

楽しい

またなぜか病院に来ると生死のことなども考えたりする
いつも車の中で何時間も待ってくれている妻と ディゴのことばかり考える

妻は俺に最大の幸福の三日を与えてくれる
結婚した日
子供と出会わせてくれた日
そして俺を埋葬してくれる日

すべての日々が幸せなんだろうけど、特にこの3日は大きい
なんて考えてるうち14時51分

番号が出た

さあ、気を引き締めて….

 

 

 

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