食道がん退院から1周年

街行く人 全ての人が眩しく、太陽を切り抜いて貼り付けたかのように輝いて見えたその日

忘れません あの去年の退院の日です

まだ食事も 水も飲めず、栄養剤を腹から入れるチューブを
看護師さんと、菌が入らないようにお腹にテーピングし

不安 恐怖 呼吸もままならない弱い自分を抱え

それでも 家に帰れる喜びに背中を押され、膝を支えられ
5、6歩 歩いては休みを繰り返し

看護師さんに付き添われ、妻とディゴの待つ車のもとへ、トボトボ

(どうなってしまうのだろう)
そればかり考えていた 1年前の今日

色々な一周年ができてしまったけど、この一周年はベスト3に入る

人生には 色々な色が混ざり時が流れて行く

美しい色に出来上がるのか、鈍く黒に近い色たちが絡み合い染まってゆくのか分からないが

「クレパス」に例えるのなら

25色の迷いを背負い

一つ余分の挫折を減らし 作り上げて行くのだろう

24色をうまく使い 描いて行くだけ

さあ、これからどんな色使いで明日を描けるのか

まずは、太陽を切り抜いて素敵な家族に貼り付けてみた

眩しく目を細めた あの日の出来事でした

経験

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