1日24時間 一番多く時を共に過ごす 愛犬 ディゴ
言葉を話せたら どんなにすばらしい日々か
もっともっと 互いに分かり合えるのに……
いつも、一方的に話しかけてるだけの俺が ここにいる
もし、お喋りできたら 文句ばかり言われそうだ
飯がまずい もっと遊べ おやつを増やせ お風呂が嫌い 彼女が欲しい
眠い 暑い ストレスがたまるぜ と
一人で留守番ができない子で、おいて行くと何度もプチ脱走
まるで、回転扉をぐるぐる回っているかのように
出たいのか 出たくないのか 気が小さいのか 戻ってくる
ちょっと切ない
せめて、「パパ大好きだよ」 とか 「いい曲できたじゃん」とか
話せるようになるのは駄目だろうか
うちの奥さんは、出会ってから今日に至るまで 1度も「 I LOVE がりちゃん」
なんて口に出したこともない
きっと嘘がつけないのだろう
嘘をついたら、口が曲がってしまうかのような 長年の沈黙
ディゴも妻も、そんな言葉を出すのは 横浜でオーロラが見れる確率よりも低い
古代から、中国や西洋の教えにも 犬が喋るなんて教えは
どこにも書かれてもいなけりゃ 聞いたこともない
残念 無念 再来年
ディゴは最低限の意思表示はできる
腹が減ると、前足をあげ 舌をペロペロ
おしっこをすると、伏せて 吠え おむつチェンジしろ と
遊びたい時は、ロープ ボール フリスビーを持って来て遊べ と
夜8時半過ぎると、ベッドに向かい 顎をのせ 一緒に寝よう と
だが、一番おしゃべりして欲しいことは
もしも、病気になった時 どこが痛い 辛い 悪いのシグナルが欲しい
せめて、 「SOS」 「 メーデー メーデー」とか
この子がいなくなるのは辛すぎる
健康で元気に 俺より長生きしてくれれば、言葉なんかいらないのかな
一度でいいから 腹を割って話してみたい