力ある言葉

昨日、いつもの公園で チルっていたら 正面のベンチの若い二人の別れ話が 聞こえてきた

気まずい雰囲気  女の子が 涙をポロリ

俺は彼女にこう言ってあげたかった

あの男に あなたが一番好きな花を伝えておくと良い

あいつが新しい相手と腕を組んで歩いていても 

その花を見る度あなたを思い出す と

出会いがあれば 別れがあるのは当然のこと

命との別れに比べれば、失恋なんてちっぽけなこと

だって生きていれば 次があるから

こんな俺でも 死んじまいたいという別れの経験はある

まだ若かったデビュー当時 ドラマ レコーディング ラジオ 取材 全国キャンペーンと初めてのことばかり

彼女とも会えず、あの頃携帯もなく 電話をするのも一苦労 夜中は彼女も実家住まい 電話もできず、昼は学校 手も足も出ない

当然ながら振られた 精神状態はドン底だった

そんな時、長渕さんに電話をしてみた

話してもいないのに 第一声で「お前 別れただろう」と 見抜かれた

そして次の言葉で「見返してやれ でっかくなって お前と別れたこと後悔させてやれ」と

疲れ切っていて 立ち止まりそうだった俺の背中を押してくれた

あれ以来 その言葉がどんなに苦しいことがあっても何にでも当てはまることを知った

死別もそうだ 誰もが年を重ねれば、両親 兄弟 親しい人との別れは嫌でもやってくる

その時、立ち直る何かを身につけておかないと 時を無駄にしてしまう

俺にもしも何かあった時、家族は早く次に進んでもらいたい

うちの連中は「あー やっと静かになるね」と笑っちまうだろうが

だから俺の好きな花を伝えておこう

チューリップ

 

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