タイタニック号のあの日のような夜だった
衝撃の後 受け入れられない悲しみから 我先に逃げ惑う人々
救命ボートを沈没させてしまうかのような 何百人もの涙が押し寄せた
あの日の夜を口ずさむのは 2度目
あれから幾つ歳を重ねただろうか
彼女の命日は、俺の中の365日の1日を消し去ってしまった
1年364日で回っているようだ
これからも、年に1日引かれてゆく分 俺の寿命が削られ
君に「何があったんだ?」と問いかけるが日が 早く近づいて来る気がしてならない
昨夜 嫁さんが君の夢を見たらしい いっぱいおしゃべりしたってさ
あの日がなければ 嫁さんとは出会っていなかったかも
複雑だよね
「いつか紹介するね」って言ってたことが、天国に旅立つ日になってしまったとは
俺達も年をとった 長年色んな事がありすぎて 注意を払っていないと
I love you なんて言葉は聞き逃してしまう
喧嘩をしても 何があっても 仲直りするやり方だけは身につけたみたい
安心してください
今でも思い出すのは、忙しい国際線の CA の仕事をしながらも
セスナのパイロットの免許を取り HAWAIIの空を飛び回っていた君が目に浮かぶ
今では、自分の翼で あの空よりもっと上の空を駆け巡っているんだろうね
もう少し 君と会うのは遠慮しておく
見守っていてくれ
大丈夫 君は一人じゃない
君みたいな人気者は、涙を 流してくれた人たちが 1人1日1回じゃ物足りないぐらい
思い出したり 夢を見たり
これからも365日 忙しくて大変だぞ
みんないまだに 君がいなくなったことを疑っているよ
君が生きていたならと想像する日々が 少なくはない
だって、月に1度必ず電話がかかってきたはずなのに